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ライフスタイルを「reframe:再構築」するためのリフォーム、住宅設備、デザインについて書いていきます。お気軽に覗いて下さい。

ブラック企業脱出記~序章~

26歳の時に結婚をした。

今週末、5歳と3歳の二人の娘の七五三で地元の神社に行く。

私はどこにでもいる30代半のサラリーマンです。

全国展開している、とある企業に勤めています。勤続約10年。

今年4月に異動があり、リフォーム事業の販売促進を担当することになりました。

いまの仕事は上司にも恵まれ、ある程度自由がきくなかで仕事をさせてもらっています。

仕事もプライベートも順調です。

 

ただ、どうしても忘れられない過去がある。

大学を卒業後、新卒で入った会社が俗に言うブラック企業だった。

結果的にそのブラック企業で13ヶ月働いた後、なんとか脱出して今の生活を手に入れました。

 

あの頃の記憶を遡って文章化しようと思います。

ブラック企業からの脱出から今の生活を手に入れるまでを記していきます。

※先に言っておきますが、私の場合、当時在籍していた企業が悪いというより、リーマンショックの影響をモロに受けてしまった時代背景のほうが悪環境になってしまった原因として大きいとは思っています。

 

これから社会に出る方々や

今現在、辛い環境で働いている方々へ向けて

この記事が届けばと思っています。

 

自分に合った環境で働くことの必要性だったり

転借は決して悪いものではないということを

少しでも示すことができればと思います。

 

ではでは、早速当時を振り返って書いていきます!

 

大学3年生の冬。周りから「就活」という言葉が聞こえ始める。

地方のFラン大学生だったので、「入社できればどこでもいい」のような言葉も多く聞こえてくる。

 

私自身、「やりたいこと」や「将来のビジョン」なんてものは1ミリもかんがえたことがない。

とりあえず「リクナビ」や「マイナビ」に登録して、新卒募集の情報をただただ眺める日々を送っていました。

そんな中で私は住宅業界の仕事に興味を持ちました。

 

私が小学校低学年の時、両親が家を新築しました。

その時に地元の住宅展示場によく行っていたのですが、モデルハウスを見てまわることが大好きだったことを思い出して興味を持った。

そんなレベルです。

 

春が近づくと各地で就活イベントが開催されます。

あるイベントに出席し、住宅会社を数社まわって話をさせてもらいました。

ある企業では大学名を言ったとたんに態度が悪くなったり

建築の勉強を全くしたことがない人に興味がないとハッキリ言われたりもしました。

 

その中でとある企業(以降A住宅)のブースで話が盛り上がりました。

戸建の注文住宅がメイン(自由設計だから打ち合わせが楽しい)

地域密着でやっている

顧客満足度が高い

こういった言葉にこちらとしても好印象を受けました。

通っていた大学からすぐ近くに本社がある企業でしたので、採用担当者さんも「いつでも見学に来てよ」と言ってくれました。

私はその他複数の住宅会社へ入社試験を申し込むのと平行してA住宅へ企業見学を申し込みました。

 

企業見学当日、慣れないスーツを着て緊張しながら訪問したのを今でも覚えています。

迎えてくれたのはイベントでお会いした採用担当者(実は企画中部部長でした。)、当時の専務と社長。

皆さん温かい人柄だな、というのが第一印象。

私の方から「4流大学だけどやっていけるか?」「建築の勉強を全くしたことがないけど大丈夫か?」

など、いくつか質問をしました。

その回答として「うちは人物重視の採用をしている。知識はあとからつければいい。ただ人から愛されるような人間性はなかなか後からでは身に付かない。」とのこと。

それに加えて「イベントのブースで会った時、是非採用したいと思った。2~3人の採用枠だが、1枠空けて待っているから考えてほしい。」

とまさかの逆にオファー。

他の企業の面接も受けながら考えたいと返答し、企業見学を終えました。

 

その後、業界大手の住宅会社(以降S社)から内定をもらい、そのことがFラン大学では快挙として話題になりました。

大学の進路指導担当者に呼び出され、S社での試験内容や内定に至った経緯の説明を求められました。

 

ただ、その頃には私の心は決まっていました。

進路指導の先生に

「S社には行きません。A住宅に行きたいと思っています。」と伝えました。

その言葉に進路指導の先生は開いた口が塞がらない様子でした。

 

他にも複数の住宅会社から内定をもらっていました。

業界大手のS社からも内定があり、家族も大学も喜んでいました。

しかし、私が選んだのはA住宅。

会社の「歯車」としてではなく、「ひとりの人間」として見てくれている印象をA住宅以外では受けられなかった。

理由はそれだけです。

 

私は周りの反対を押しきってA住宅に連絡しました。

A社を訪問すると再度、採用担当者さん、専務、社長が揃って出迎えてくれました。

3人を前にして私が

「ぜひ御社でお世話になりたいと思っています。」

と伝えると、採用担当者さんは涙を流して喜んでくれました。

専務、社長とガッチリ握手をし、私も来年4月からここで社会人となることを実感しました。

 

給料のこと

80%の家賃補助をしていただけること

各種の確認をしてA社を後にしました。

この時6月の半ば、残りの大学生活をどう過ごそうか?なんて考えながら帰路についたのを覚えています。

 

入社するまでの背景はここまで。

次回から入社後の内容に入っていきます。

 

つづく